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住まい探し体験記

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親と別居して見つけた家は2世帯住宅!

長年パラサイトを堪能していた私が、初めて親との別居を決意したのは結婚して10年目。私は結婚してもなおパラサイト族だったのだ。しかしパラサイトのマイナス面も感じ始めていた。

水回りが一緒なので、実家といえども結婚すると何かと不便はあり、気も遣う。何より夫が両親に気遣っているのが痛い程わかり、申し訳ない気持ちがつのっていた。それにこんな状態では独立とは程遠いという後ろめたい思いもあった。

両親に申し出ると、案外すんなり承諾を得られた。といっても両親は病弱で私は一人っ子。遠くへ行くわけには行かない。そこで不動産屋に伝えた条件は実家に近いこと。

運良く2件目で探し当てた。家から700m。よく知っている道だが、その先までは行ったことがなく初めて見る素敵な住宅街だった。その家は2世帯住宅で、息子家族が赴任して空家になり、貸すことにしたらしい。

親元から別居する私達が探し当てた家が、2世帯住宅とは皮肉なものである。隣に住む老夫婦は私の親と年格好も同じ。門も玄関も別で一軒家的感覚だ。実家もこんな造りにしていたら、ずっと同居ができたのにと残念に思えた。見晴らしが良く、実家が2階のベランダから遥かに眺められ、それだけでも安心があった。本当に私達のために空けてくれたような最適物件に巡り合った。

引越の日、玄関先のプランターに老夫婦は真っ赤なサルビアを植えて歓迎してくれた。息子夫婦が戻ったようだと喜んでくれた。夫は私の両親への気疲れから解放されたのか、鼻唄がよく聞こえるようになった。

結婚10年目にして生まれて初めて私は自分の城を持った気がした。その後は時々両親を家に招いた。私達が主だった。こうして少しの距離を保つだけで、帰って両親との仲がうまくいくこともわかった。幸せな発見だった。